風と緑と散歩道

晴れた日は出かけよう 見知らぬ この道、あの森へ…

夏が来れば思い出す「鉄塔 武蔵野線」。

夏が来れば思い出すのが男の子のロマンである冒険です。その中でも夏と言ったらコレでしょ!というのは小説 鉄塔 武蔵野線 なのです。私も児童の頃作品を読んで、いつかはこういう冒険をしてみたいと、心躍らせたものです。

鉄塔 武蔵野線。

元々は銀林みのる氏の小説で、出版化した後映画化もされました。その映画には、チーム・バチスタの栄光やテレビドラマ版電車男でおなじみの俳優 伊藤淳史氏が子役として初出演した作品でもあり、かなり感慨深いものがあります。この作品は、まさに武蔵野を舞台としており、鉄塔に興味を持っていた主人公の見晴は夏のある日鉄塔 武蔵野線に番号がついていることを発見し、それを1つずつ探索していきます。

「武蔵野線 1号はどうなっているのか?きっと原子力発電所に違いない!」

見晴は年下の少年 アキラとともに武蔵野線 1号にあると思われる原子力発電所を目指して鉄塔を1つずつ巡り、鉄塔の結界にメダルを埋めていく…という冒険の旅に出かけるのです。

鉄塔 武蔵野線。

作品にはいくつもの鉄塔や変電所なども登場します。変電所の名前などは架空ですが、交差したりする鉄塔(片山線や只見幹線など)は実際と同じ名称で、実際の地形も同じなのでリアリティがあります。そんな私も数年前に何日かを通してウォーキングで武蔵野線巡りをしました。ただ、実際現在の武蔵野線はいろいろあって名前や番号が変わっているので物語を完全再現はできなかったのですがね。

鉄塔 武蔵野線。

スタートは西東京にある武蔵野変電所です。物語では81番ですが、実際訪れたときのは17番となっています。

鉄塔 武蔵野線。

その後は住宅街を進みます。

鉄塔 武蔵野線。

途中、自動車教習所のとなりに配電用変電所もあります。コレも物語に出てきます。

鉄塔 武蔵野線。

森の中、寺の中を超え、田畑を進み、新座変電所へ。

鉄塔 武蔵野線。

ここで名前が武蔵野線から武蔵野連絡線に変わっていまいます。

鉄塔 武蔵野線。

構内の鉄塔にはデカデカと警告の案内が。ようはジャンパー接続するなと言うことだろうと思うのですが。あと、この先の武蔵赤坂開閉所でもジャンパー線がありませんでした。

鉄塔 武蔵野線。

そのあと武蔵赤坂開閉所へ。ここで武蔵野連絡線は武蔵赤坂線と名前を変えます。この開閉所ができた事、新座変電所で受電された事がきっかけで、武蔵野線は武蔵野線、武蔵野連絡線、武蔵赤坂線と3分割されちゃうのでした。ちなみに中富線も開閉所を境に旭ヶ丘線と中富線と分かれています。かつては中東京変電所から千歳変電所まで中富線として結ばれていました。詳しくは送電鉄塔見聞録 – 歴史ある幹線鉄塔 和田堀線

鉄塔 武蔵野線。

森や田畑が多いエリアです。この辺になると人が立ち入れない部分も多く、プレートを確認するのが困難でした。畑や人の敷地に侵入するようなマネ、大人もしちゃだめですからね。

鉄塔 武蔵野線。

夏の青い空、そして白い雲と武蔵野線の相性は抜群です。

鉄塔 武蔵野線。

川や電車や道をまたぎ、最終的には中東京変電所に到着します。徒歩だと微妙にくたびれます。

この武蔵赤坂線 1号が武蔵野線のスタートと言うことで自己解決して探索は終わりました。この小説の通りメダルを埋めたり、結界に侵入したりなどはできませんがまぁまぁ楽しめました。あと健康的にも多少はよいかと。

鉄塔 武蔵野線。

小説と映画では、物語の流れや結末が著しく異なるので多少好みがあるとは思います。個人的には小説の結末が好きです。とはいえ変電所 所長の思いつきな電源切断で首都圏大停電という発作的行動はマジキチ。だから子供の頃の感想としては、あれは見晴の夢の中の出来事だったんじゃないかなあ〜などと勝手に想像していました。そしてチョコレートドリンクを無性に飲みたくなるのでした

いまでも夏になると夏の熱気、まぶしい日差し、セミの声、生い茂る木々、真っ青な空、白い入道雲…そして鉄塔 武蔵野線を思い出すのです。

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