新宿・原宿・渋谷…明治公園(Niantic Park)と渋谷川暗渠を歩く。
東京の渋谷駅の南口から明治通りやJR山手線の路線に並走し、恵比寿や広尾や麻布へ抜けて首都高の下を流れる渋谷川と古川。都心部を開渠で流れる短い二級河川です。渋谷川と古川は二級河川のため地方自治体が管理する河川となります。
国道246号と首都高の南の渋谷ストリームの傍から姿を見せる渋谷川ですが、その上流は暗渠となっています。今回はその渋谷川の暗渠をウォークします。
渋谷川の源流は新宿御苑から続きますが、いまは川の姿を見ることはできません。川を埋め立ててその上は道路や遊歩道になっているからです。高度経済成長期に雨水と下水道の整備と都市化、そして東京オリンピック1964(1964年)に向けて改修整備されたと言われています。
新宿御苑の外側の外苑西通りからもかつての渋谷川の名残を見ることができます。その軌跡を辿っていくとかつての川の形跡を巡ることが出来ます。
川の跡を辿るとすぐに新国立競技場とぶつかります。東京オリンピック2020(2021年)の時に作られた競技場で、いまはスポーツのイベントなどで利用されます。
かつては明治公園と集合住宅の団地が建ち並ぶエリアだったのですが今は面影もありません。さて…その明治公園は現在の国立競技場の南側に新たに整備され、新たにNiantic Park(ナイアンティックパーク)として生まれ変わりました。ポケモンGOやピクミンブルームでお馴染みのナイアンティックと提携している公園です。
園内にはスターバックスカフェなども併設されております。散策や憩いの場として整備されています。家族で過ごすのには最適ですね。閑話休題、渋谷川巡りを続けます。
公園から西に逸れると再び緩やかな歩道になり、原宿エリアとなります。アパレルショップやスポーツ用品店などが立ち並ぶこの道は通称キャットストリートと呼ばれ、猫がよく歩く道でもあります。
おしゃれなショップストリート街もかつては川なのです。この辺りは古くからの住宅地のため渋谷川があった頃は川と共に生活してきたのでしょか?ゆるやかなカーブやコンクリートの塀の跡は川の名残でしょう。
まっすぐ進むとブランド店や表参道ヒルズなどがただ並ぶ表参道の並木道と交差します。明治神宮の表参道です。
表参道から渋谷へと抜けることができるこの道は、買い物客の他にも外国人観光客もたくさんいます。進んでいくと道の真ん中に細長い公園が見えてきます。こういう形状の公園は暗渠あるあるですね。
キャットストリートは明治通りのぶつかります。渋谷宮下公園(宮下パーク)を抜けて渋谷駅にぶつかります。
渋谷川は渋谷駅の駅舎の下を通ってるということになります。渋谷はその名の通り谷であり、みんなが行き来する渋谷交差点などは渋谷の谷底にあたります。地下鉄であるはずの東京メトロ銀座線が渋谷駅で地上に顔を出すのは、渋谷の谷にぶつかって地中から地上に出てしまっていることに起因しています。
渋谷を囲っている宮益坂、金王坂、道玄坂などはその地形によってできた坂道です。渋谷駅を縦断し国道246号を渡るとようやく渋谷川の開渠が見えます。
渋谷川はそのまま恵比寿の方に抜け、明治通りが川沿いに沿って伸び、天現寺の交差点で首都高と重なります。渋谷川は古川と名を変えます。古川の養老橋付近に調節池の取水口、古川地下調節池取水施設があり大雨の時は地下トンネルを通って水を逃します。
さらに古川を進むと三田や麻布十番で川路が急カーブします。首都高もそれに合わせて曲がるのがポイントです。
さて、この麻布十番駅のある一の橋は首都高一ノ橋ジャンクションがあり、その下には一の橋公園が整備されています。ここは近隣区民の憩いの場となっていますが、先ほどの養老橋取水施設から取り入れた水を排水する、古川地下調節池排水施設としての機能も担っています。
古川は南麻布と芝方面へ抜け、最終的には浜崎橋から東京湾に流れ着きます。
今回は都会を流れる渋谷川と古川を歩きました。都心の川ですが鯉やギンブナやサギ、カルガモなどの生態系とも出会えます。ぜひ散歩がてら川をのぞいて見ましょう。我々が古川を覗く時、古川もまた我々を覗いているのです。
ちなみに昨年の夏(2024年8月)に多発したゲリラ豪雨の影響で、渋谷駅や麻布十番は氾濫してしまいました。目黒川や善福寺川なども危険水位を超えました。調節池の整備など治水対策が進んでいるとはいえども限度はあるよね。
あと、古川未鈴ちゃんはママになった今でも変わらない可愛さ。
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