風と緑と散歩道

晴れた日は出かけよう 見知らぬ この道、あの森へ…

新野田変電所ウォークなのだ! これでいい野田。

寒くて厳しい日もあれば、今日のように快晴で日中暖かい日もある…。こんな日はウォーキングするしか!

そんな今日は千葉県野田市にある 新野田変電所 へ行きました。新野田変電所は首都圏送電網において500kv送電を担う環状線の中の変電拠点のひとつであります。しかもこの新野田変電所は規模も出力も突発して多いことで有名。その証拠に“世界最大の出力を司る変電所”としてギネスにも認定されたくらいの実績もあるのです。

この小さい島国日本でこの規模の変電所があるというのは誇っていいのでしょうか? ホワーイ!?ジャパニーズピーポー‼

こんなハンパない変電所のある野田。ホワイト餃子食ってる場合じゃねぇ!ってことで暖かくウォーキングも最適なのでテンションもアゲアゲな状態で新野田変電所に到着。

規模がでかい新野田変電所は500kv級変電施設ですが出入りしている500kvの架空送電線は1路線しかありません。しかも500kvの環状送電網の中間にあるわけではなく、環状送電線から分岐した線を取り込んでいます。

それがこちらの送電線と鉄塔になります。こちらは500kvの新京葉線となります。新京葉線は新古河変電所から新京葉変電所までを結ぶ線です。実はこの新野田変電所は。かつては“東東京変電所”と呼ばれ北東京変電所等と同じく275kv級の変電所でした。時は流れ東東京変電所を500kv級に増強させた際に内輪線である新京葉線から送電線を分岐させ引き込みました。

この写真左の鉄塔で新京葉線を分岐させたものが新野田変電所を結ぶ新野田線となります。右の鉄塔には275kvの鹿島線を併架しています。

この鉄塔はかなり近づくことができ、真下から眺めると圧倒されます。

変電所から離れると新京葉線と鹿島線は並んで建っています。それぞれ2回線で4導体ですが、碍子などの形を見るとやはりスケールの違いに気づかされます。

そんでこちらが分岐した新野田線。新野田変電所までのほんの数百メートルの短い路線です。途中275kvの東京北線の送電線と交差します。

新野田線は変電所の敷地の中でカーブします。となりに建つ紅白の電波塔も高くてとても目立ちます。

新野田線 No.3の奥で門型鉄塔を経て変電所に引き込まれます。センス毎別々の鉄構に接続されます。

かつて東東京変電所だったため、敷地内は鉄構や母線、さらには計器用変成器、断路器、遮断器などが外に露出しております。しかも敷地が広大なだけにそれらがずっと奥まで続くかのように並ぶ光景は興奮します。

変電所の北側に回ると275kv系の送電線と鉄塔を確認できます。手前より東京北線、鹿島線、東京東線の鉄塔となります。

こちらの引き込み鉄構もそのまま露出しており、計器用変成器、断路器、遮断器が見られます。

それらの機器と母線で結ばれた鉄構を越えた先に変圧器やコンデンサやリアクトル等の調相系の設備があります。

変圧器は入り口からも並んでいる様子が見られます。

東側に回ってみました。東側からこちらに伸びている送電線は東京東線です。275kvで2回線2導体の線となります。

ここから見える変圧器は割と距離があるのですが、変圧器特有の音がここまで響いてきました。ブッシングも目立ちます。

フェンスと植木越しですが中性点接地抵抗器も見えます。

変電所東側の敷地外はおそらく畑で、その中にやけに小さくてかわいいドナウ型鉄塔があります。こちらは154kvの湖西線です。東京東線と交差しています。

湖西線はさらに北側で500kvの新京葉線と交差し、霞ヶ浦変電所まで結びます。紛らわしいですけれどJRの湖西線とは違いますよ。

さらに回り込むと南側より東葛線の鉄塔が建っています。東葛線は4回線なのでそれぞれ甲乙鉄塔で2回線ずつ引き上げています。東葛変電所へと接続されます。

東葛線 No.2鉄塔で4回線がまとめられます。こちら154kvで1導体となります。こちら帰りに乗ったつくばエクスプレスからも見ることができました。いっぱい電磁波を浴びたのでここでさらにテンションを上げるため とある科学の超電磁砲(レールガン) のonly my railgun でも聴こう。

新野田変電所南側エリアへ移動

さきほどの新野田線の引き下げ門型鉄塔の下でパイプにより道路を隔てた南側の敷地に送電しています。

北側の敷地が所謂東東京変電所だったもので、新野田変電所を500kv級に増強したときに作られたのが南側の変電エリアとなります。

こちらは500kvと275kvを扱うことで北側エリアとは異なり、GISやパイプが採用されているようです。

奥に見えるのが南側エリア唯一の架空送電線の門型鉄塔です。こちらでも多くのGISやパイプ、変圧器や調相装置が確認できます。

回線数の割に開閉装置が多いのでもしかすると他にも多数の地中線があるのかもしれませんが…。

さらに南側では変圧器が大量に並んでおり、冷却のファンがも見えます。こちら側は断路器や母線鉄構がないぶん太いパイプと変圧器だらけですね。

調相系の装置も並んでいるのが見えます。高電圧の安定化や、無効電力の抑制、電力系統を適切に維持するために必要です。

南側はほぼ全部がGISなので非常にシンプル。複雑な母線も入り組んでいないのですが、むしろ大量のGISが並ぶ姿の方が不気味に見えるのは私だけでしょうか…。

そして南側エリアで唯一の架空送電線がこちらの275kvの北葛飾線と、154kvの野田線になります。北葛飾線は4導体2回線として門型鉄塔から引き上げられ、地中より引き上げられる野田線は2導体2回線となっています。これらは北葛飾変電所へと結ばれます。

三ヶ尾変電所

さて、先ほどの新野田変電所の南側エリアのすみっこに小規模な三ヶ尾変電所があります。新野田変電所とは直接的には関係ないとおもいます。

こちらの変電所にも架空送電線や母線などの類いは見当たりません。おそらく地中線で接続しているのでしょう。

こちらは断路器などの開閉装置は通常タイプの物で小さな変圧器もあります。おそらく配電用変電所で1次側の送電線は新野田変電所からの地中線として接続されているのではないかと思います。

以上。敷地も規模も広大で、世界一の出力数を誇った新野田変電所を徘徊しました。変電所見物に思いの外時間が取られてしまいました…。

“ギネスに載ったデカイ変電所”ということで個人的に“変電所のラスボス”と勝手に位置づけていました。帰りは変なテンションのまま 流山おおたかの森駅 まで歩き、つくばエクスプレスに乗って浅草まで向かいました。

つくばエクスプレスとか生まれて初めて乗ったわ…。

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