風と緑と散歩道

晴れた日は出かけよう 見知らぬ この道、あの森へ…

原子力発電と渋谷 電力館の思い出の話。

数日朝夕と涼しい風が吹いて冷房いらずです。冷房よりも自然の風の方が何倍も気持ちが良いです。窓開けるだけで快適でよく眠れること。じつは去年扇風機がぶっ壊れたので、今年買い変えようと思ってたのですが、このまま扇風機要らずに夏乗り切れるかもしれない…。

今朝も気持ちよく晴れており、外出ると風もあって数週間前までの猛暑が嘘のよう…。

外歩きながら、(そういえば今年も電力不足にならず無事に過ごせたよなあ…) ということが頭に浮かびました。日本は東日本大震災と福島の原発事故により国内全ての原子力発電所が停止しました。原発の危険性と危機感も世間一般に広がり、脱原発、反原発の動きが活発になります。そんな中、先日ついに九州電力の川内原発が再稼働し発電も再始動しました。

この福島の原発事故で国内の原発が停止したことで電力需要の高い夏は首都圏をはじめ大規模な電力不足や停電に陥るのではないか?という懸念がありましたが、今日の今までそのような状況にはならず、結果的に電力は足りていたということが明確となりました。

原発が全て停止していたのななぜ電力不足に陥らなかったのか…というのは単純に需要者の節電や対策、電気機器の省エネ効率化、自然エネルギーによる発電率の向上、すなわち企業や技術者・個人の努力の結果でしょう。

もう1つは原子力稼働時代に出力を抑えていた火力発電や水力発電をフルに稼働したこと。火力発電は燃料を食うのでコストが高くなる上に、CO2排出による大気汚染や地球温暖化が問題にされています。原子力は燃料費などの運用コストは火力に比べて低いと言われますが、停止している間も安全に保護するための維持コストが莫大にかかり、ただの金食い虫にしかなりません。電力会社や政府、おもに原発推進している党はこれを避けるべく原発をどうにかして稼働させたいわけです。

さらに2つめとしては他社の電力会社からの受電、融通による電力の確保。たとえば北海道電力などから電気を供給したり、他社の電力会社、卸売企業から電気を買ったりして首都圏で電気をまかなっています。震災直後、発電所や変電所、送電線などがダメージを受け停電や電力量不足した際に、自前の発電所を持つ鉄道会社のJR東日本から電力を融通してもらってた事も記憶にあるかと思います。

原発が動かぬ事による問題もありますが、原発に依存し稼働させることの問題も多い。なにより、いまだ原発事故は収束しておりません。しかし、このままですと強行的にあちこちの原発が再稼働していくのではないかなと考えています。世の中には原発を動かさないと困る人もいるってことなんです。

現在はシダックスの店舗になっている渋谷の元・電力館もあの日を境に閉館。悲しくも建物だけは残っています。子供の頃はよく遊びに行きました…。

電力館は東京電力の運営する電気の博物館。無料で入館でき電気の仕組みや電気機器の仕組み、発送電に関わる構造など、様々な資料を見て学べる資料・博物館です。子供が楽しめるイベントをやったり、親子で遊べる物作り教室があったり、夏休みなどは宿題教室や自由研究・工作できる時間もあったり、PKでゴール決めたらプレゼントがもらえるアトラクションがあったり、なかなかいい施設でした。

小学生の頃は友達と電力館で遊んだ後、東急ハンズの鉄道模型屋さんを見に行ったり、映画を見に行ったり、プラネタリウム(当時は東急文化会館にあり、いまはヒカリエになっている)に行ったりしました。こう考えるとガキの頃から渋谷は身近だったんだな。建物は残っていても思い出の1つである電力館が無くなったのは非常に残念です。

電力館の建物もいまやカラオケのシダックス。本当は土地と建物を売却するはずだったのですが、地下に変電所が併設されているうえに、となりに東京電力 渋谷支社もあるため売却はむずかしく、結果としてシダックスに貸し出す…という形になっています。

電気は貯められないし、だからといって無くなると大変不便。だから、電気は大切にね。

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